「愚者」さんに仮想インタビューしてみた
こんにちは。タロットともっと仲良くなろうと思っているはのんです。
タロットカードの意味をかみ砕き、飲み込み、自分のものにするための練習として、カードに書かれている人物に「自分語り」をしてもらい、それを聞き書き風に文に起こしてみようと思いつきました。
そんなことして誰得かって?もちろん俺得w
そんなわけで。
まず記念すべき1人(?)目は、やはりこの方をおいて他には考えられない。
大アルカナ0番「愚者」さんに来ていただきました。
それでは愚者さん、どうぞ。
どうも皆さん。
僕が描かれているカードは「The Fool」ってタイトル。
日本では「愚者」と訳されているらしいね。
どう呼ばれようと僕は気にしないけど。
― なぜあなたが、大アルカナの最初のカードなの?
大アルカナのカードは、僕を含めて全部で22枚。
「0.愚者」である僕。
その次が「1.魔術師」。そこから「21.世界」まで連なっている。
僕は本で言えば前書きみたいなもの。
本文にはまだ入っていないからね。
0であって、今はまだ実体のないまっさらな僕が、1~21までの間でこの世の理(ことわり)を体験する魂の学びと成長の物語が、大アルカナの連なりなんだ。
1~21までのカードには、全部違う見た目の人間が描かれている。
でも、せんじ詰めれば、それはぜーんぶ僕だとも言える。
そういう意味で僕は、他の大アルカナたちとはちょっと違うんだ。
なんせ0番だから。「何もないこと」を意味する概念的数字なんでしょ?0って。
つまり今の僕はからっぽだし、この世の理の外にいる存在でもある。
分裂を始める直前の受精卵と似ているかもね。
そんな僕が決めていることはたったひとつ。
「これから現世に出て行って学ぶんだ」ってこと。それだけ。
― すべてこれからというわけですね。今はどんな気分ですか?
「自由」を体中で感じているところだよ。
― あなたの言う「自由」とはどんなものですか?
何者でもないこと。
何者にでもなれるということ。
― ところで、あなたの足元にいる白い犬は?
え?? 犬? どこどこ??
・・・ああ、この子か。全然気づかなかった。
諸説あるみたいだよね。
「犬は友達で、先は崖だから危ないよ!って吠えて警告している」説。
「犬は本能を表し、本能的に危険に気付いているが心はそれを無視」説。
「これからの冒険に武者震いして、興奮状態であることを表している」説。
君にはどう見える?
― これからどこへ?
とりあえず僕が目指す場所は、あの氷山の上。
背景に見えているでしょ?高波みたいに。
あそこの上を歩いてみたいと思ってる。
それにはさ、まず崖から落ちてみないと始まらないよね。
次回は、魔術師さんにご登場願う予定です。